レーシック手術で失敗しない為の予備知識

レーシック手術の医療機器を確認する

 

レーシック手術に使われる医療機器は、
大きく分けて2つに分類されます。

 

一つは、適応検査時に使う医療機器です。

 

もう一つは、実際のレーシック手術の時に使う
医療機器です。

 

適応検査時に使う主な医療機器としては、
以下のものがあります。

 

オートレフケラトメーター

 

 

角膜の屈折度や近視、遠視、乱視の軸や度数、
角膜のカーブなどを測定する検査機器です。

 

コンタクトレンズを処方する時も
この検査機器が使われます。

 

スペキュラーマイクロスコープ

 

 

角膜内皮細胞を観察する医療機器です。

 

角膜内皮細胞は一度減少すると、
二度と再生しないため、
角膜にとって重要な細胞です。

 

角膜内皮細胞は年齢とともに減少します。

 

また、コンタクトレンズを長期間使用していると、
角膜が酸素不足になり減少してしまいます。

 


【正常な角膜内皮細胞】

 

※細胞の大きさが小さくて均一です。

 


【コンタクトレンズを長期間使用した角膜内皮細胞】

 

※細胞の大きさにばらつきがあります。

 

角膜内皮細胞が少ない場合や異常がある場合、
白内障やレーシック手術が
受けられなくなる可能性があります。

 

スリットランプ

 

 

スリットランプは、
細隙灯(さいげきとう)と呼ばれる
両方の目で見る拡大鏡を使って、
目の病気を調べる検査機器です。

 

スリットランプ検査は
細隙灯顕微鏡検査とも言われて、
検査前に瞳孔を広げるための
点眼薬を使用します。

 

目に薄いスリット光を当てて検査することで、
角膜、結膜、水晶体などの傷や炎症を検査できます。

 

また、白内障や緑内障、結膜炎などの
目の病気を診断できます。

 

検査は痛みなどもなく短時間で終わります。

 

トポグラフィー

 

 

角膜形状の測定をする検査機器です。

 

トポグラフィーは、
角膜形状解析装置とも呼ばれています。

 

この検査機器により、角膜の形状を
詳しく解析することができます。

 

そして、不正乱視、円錐角膜など診断できます。

 

パキメーター

 

 

角膜の厚みを測定する検査機器です。

 

パキメーターは、
超音波式角膜厚測定装置とも呼ばれています。

 

超音波を使って角膜の厚みを
ミクロン単位まで測定します。

 

測定する場所は角膜の中央部分と周辺、
角膜の周辺部分の3ヶ所です。

 

検査する時は点眼薬で局所麻酔するため、
痛みなどはありません。

 

測定時間は1〜2分ほどで終わります。

 

この検査で角膜が薄くて、
基準値をクリアできない場合は、
レーシック手術ができません。

 

ノンコンタクトトノメーター

 

 

空気を目に当てて角膜の形状の変化から、
眼圧を測る検査機器です。

 

眼圧検査で正常範囲内でなかった場合は、
レーシック手術ができないこともあります。

 

眼圧検査は緑内障の
早期発見のためにも大切な検査です。

 

40歳を過ぎたら
定期的に眼圧検査をした方が
良いと言われています。

 

ちなみに、眼圧計は角膜が薄いと低く測定されるため、
レーシック手術後は本来の眼圧より低く測定されます。

 

レーシック手術後に眼圧が下がるのではなく、
眼圧計では正確に測定されなくなるのです。

 

レーシック手術後は
眼圧が正確に測定できないために、
緑内障の発見が遅れる可能性があります。

 

緑内障は近視に多い病気なので、
近視の人がレーシック手術をする時は注意が必要です。

 

眼圧検査をする時は、
レーシック手術をしたことを
医師に伝えましょう。

 

次に実際のレーシック手術に使われる
主な医療機器を紹介します。

 

マイクロケラトーム

 

 

カンナのような金属の電動メスで
角膜の表面を薄く削り、
フラップを作るための医療機器です。

 

マイクロケラトームはフラップが厚めに作られるので、
角膜に十分な厚みがない人は手術ができません。

 

そして、フラップの強度が弱いため、
術後にフラップがずれたり、
シワができる可能性もあります。

 

また、精度の低いマイクロケラトームを使ったり、
医師の技術が不足していると、
術後の見え方に大きな差が出たり、
合併症が起こることもあります。

 

さらに、マイクロケラトームが角膜に触れるため、
そこから感染症を起こすリスクもあります。

 

エピケラトーム

 

 

小型電動ブレードを使って、
薄いフラップを作成する医療機器です。

 

マイクロケトラームよりも
さらに薄いフラップを作ることが可能です。

 

そのため、エピケラトームを使えば、
角膜が薄い人や強度近視の人でも、
レーシック手術が可能になりました。

 

エピケラトームで作るフラップの厚みは、
約0.05〜0.06ミリほどです。

 

従来のレーシック手術で作られる
フラップの厚さは標準で約0.15ミリです。

 

最新機器を使っても
約0.09ミリになります。

 

エピケラトームでは、
角膜上皮層だけでフラップを作ります。

 

角膜上皮層には再生能力があるため、
約1週間ほどで新しい角膜上皮層と入れ替わります。

 

角膜上皮層が再生されると、
涙と共にフラップが排出され、
角膜全体が一体になります。

 

そのため、フラップが残ることもありません。

 

これにより角膜上皮層が再生した後は、
角膜の強度が強くなります。

 

角膜上皮層が再生するまでは、
術後に保護用のコンタクトレンズを
つける必要があります。

 

従来のレーシック手術と違って、
フラップがずれることはないので、
目に強い衝撃を受ける
スポーツをする人に向いています。

 

ただし、術後に視力が安定するまで、
しばらく時間がかかります。

 

また、角膜上皮層が再生するまで、
痛みが残ります。

 

ちなみに、最新のエピケラトームは、
モリア社のEpi−Kです。

 

FDA(米国食品医薬品局)により認可されており、
日本国内にも導入されています。

 

エピケラトームを使用する
レーシック手術をエピレーシックと言います。

 

エキシマレーザー(Excited Dimer Laser)

 

 

コンピューター制御により、
角膜を削る医療機器です。

 

これにより角膜の屈折率を変えて、
視力を矯正できます。

 

エキシマレーザーにより、
レーシック手術の精度が飛躍的に向上しました。

 

エキシマレーザーは熱を発生させないため、
周辺組織への影響が少ないのが特徴です。

 

エキシマレーザーは、高精度の医療機器なので、
角膜の一部分を正確に除去することが可能です。

 

エキシマレーザーは1995年に
アメリカのFDAによって認可されました。

 

その後、エキシマレーザーを使ったレーシック手術が、
ヨーロッパや東南アジアなど世界中に広がりました。

 

日本では2000年の1月に
厚生労働省により認可されました。

 

現在行われているレーシック手術は、
ほとんどがエキシマレーザーを使っています。

 

最新のエキシマレーザーには、
アイトラッキング機能がついています。

 

エキシマレーザーを角膜に照射する時に、
自動で追尾してくれます。

 

そのため、手術中に目が動いても
角膜の中心にエキシマレーザーを
正確に照射することができます。

 

もし、アイトラッキング機能がなければ、
目が動いた時に正しい位置にレーザー照射ができず、
角膜の矯正が不正確になります。

 

その結果、期待したほど視力が出なかったり、
合併症が起こることもあります。

 

アイトラッキング機能がない頃は、
医師が手動で行っていたため、
医師の技術によって仕上がりに差がありました。

 

アイトラッキング機能がついたことで、
レーザー照射によるトラブルはほとんどなくなり、
レーシック手術の精度が上がりました。

 

エキシマレーザーの機能は、
年々向上しています。

 

よって、今後はさらにレーシック手術の
精度が上がっていくと思われます。

 

カスタムビュー

 

 

個人の角膜の状態によって、
エキシマレーザーの当て方を変える医療機器です。

 

角膜の形状や状態は人それぞれ違います。

 

従来のレーシックでは個人の小さな差まで
矯正することはできませんでした。

 

ですが、カスタムビューにより、
オーダーメイドのレーシック手術が
可能になりました。

 

ウェーブフロントアナライザーという
装置を使って角膜の詳細なデータを取ります。

 

従来の視力検査方法の25倍の精度で
角膜の状態を綿密に測定します。

 

このデータを基に手術を行うことで、
従来のレーシックでは修正しきれない
角膜の歪みを修正します。

 

そのため、術後の視力の質が良くなり、
ハロ・グレア、夜間視力の低下などが
起こりにくくなりました。

 

アメリカのデータによれば、
通常のレーシックの約4倍も、
夜間の視力が良くなっているようです。

 

ただし、カスタムビューでは
角膜を厚く削るため、
角膜の薄い人は出来ません。

 

適応検査の結果、約5人に1人しか
カスタムビューを使えないと言われています。

 

ちなみに、アメリカのレーシック手術では、
約7割以上にカスタムビューが
使われているようです。

 

カスタムビューは、NASAの宇宙飛行士や
国防省の戦闘機パイロットへの
レーシック手術にも採用されています。

 

ウェーブフロントアナライザー

 

 

角膜や水晶体の高次収差を解析し、
測定する高精度の医療機器です。

 

測定結果から患者の見え方を
シミュレーションすることもできます。

 

ウェーブフロントアナライザーは、
波面収差解析装置とも言われています。

 

角膜や水晶体の形状は個人差があります。

 

その個人差をウェーブフロントアナライザーで
データ化することで、その人に合った
精度の高いレーシック手術が可能になりました。

 

ウェーブフロントアナライザーで測定されたデータは、
エキシマレーザーの機器に送られ、
目の表面の歪みやひずみに応じたレーザー照射ができます。

 

ウェーブフロントアナライザーを使えば、
強度の近視や乱視、角膜が薄い人でも、
レーシック手術ができるようになりました。

 

ウェーブフロントアナライザーを使用する
レーシック手術をウェーブフロントレーシックと言います。

 

ウェーブフロントレーシックは、
カスタムレーシックと呼ぶこともあります。

 

ウェーブフロントレーシックは、
通常のレーシックよりも見え方の質が良くなります。

 

また、ウェーブフロントレーシックでは、
従来のレーシック術後に起こる
夜間のギラつき、まぶしさ、ブレなどが
軽減される事が証明されています。

 

ウェーブフロントレーシックは
最も精度の高いレーシックと言われています。

 

ただし、通常の近視のように
高次収差の少ない人にはあまり効果はありません。

 

また、通常のレーシックよりも
角膜を広く多く削るために、
再手術ができないこともあります。

 

ウェーブフロントアナライザーは
高価な医療機器のため、
置いている病院は少ないようです。

 

イントラレースFSレーザー

 

 

アメリカのイントラレース社の
高精度なFSレーザーを使い
コンピュータ制御によって
フラップを精密に作成する医療機器です。

 

ミクロン単位で正確かつ均一に
角膜を切り抜くことができます。

 

イントラレースFSレーザーで作る
フラップのエッジは直角になります。

 

 

そのため、フラップを戻した時に
ずれるこなく綺麗にふさがります。

 

マイクロケラトームで作る
フラップのエッジは鋭角になるため、
フラップの位置がずれやすくなります。

 

また、断面がマイクロケラトームよりも
しわになりにくく綺麗に仕上がるのが特徴です。

 

イントラレースFSレーザーを使うと、
通常のレーシックより薄いフラップが作れるので、
角膜の薄い人や強度近視の人、
不正乱視が強い人でも手術が可能です。

 

また、従来のレーシックに比べて、
グレア現象やハロ現象も起こりにくくなりました。

 

そして、イントラレースFSレーザーを使うことで、
術後の視力が1.0以上回復する確率が高くなりました。

 

「イントラレースiFS」は、
厚労省承認の最新型イントラレーザーです。

 

従来の「イントラレースFS60」よりも
新しく高性能になりました。

 

より安全で正確なフラップの作成が
可能となりました。

 

フラップの位置がずれてしまったり、
角膜を切りすぎてしまうこともありません。

 

イントラレースFSレーザーを使用する
レーシック手術をイントラレーシックと言います。

 

フェトムセカンドレーザー

 

 

フェムト秒(1000兆分の1)という
超高速のレーザーで角膜のフラップを作る
高性能医療機器です。

 

 

従来のケラトーム(電動カンナ)では、
フラップの厚さや深さにばらつきがあり、
手術の効果が不安定でした。

 

ですが、フェトムセカンドレーザーでは、
コンピューターで詳細に設定ができます。

 

そのため、正確にフラップが作成できます。

 

また、フェトムセカンドレーザーは、
イントラレースFSレーザーから
さらに進化したレーザーで、
よりスムーズに角膜を切断できます。

 

切断面が滑らかになるので、
フラップの密着度が高くなり、
強度が強くなりました。

 

そして、フラップにシワやずれが起こらず、
術後の見え方の質も高くなりました。

 

ケラトームによるフラップよりも薄いため、
重度近視の方も手術ができるようになりました。

 

また、角膜が平坦でケラトームが使用できない患者も、
レーシック手術が可能になりました。

 

フェトムセカンドレーザーの照射時間は、
約20秒のため炎症が出にくくなって、
術後の回復も早くなっています。

 

フェトムセカンドレーザーには色々な種類がありますが、
厚生労働省に承認されたものはAMO社の機種だけです。

 

また、全世界におけるフェトムセカンドレーザーのシェアは、
AMO社がダントツの1位になっています。

 

フェトムセカンドレーザーを使用する
レーシック手術をフェムトレーシックと言います。

 

フェトムセカンドレーザーは角膜移植や
白内障の手術でも活用されています。

 

導入されている医療機器を確認しよう!

 

このように、適応検査や
レーシック手術で使用する機器には、
いくつか種類があります。

 

適応検査に使う検査機器が古い場合、
正確なデータが取れないこともあります。

 

適応検査の結果に基づいて術式を決めたり、
レーザー照射のプランを立てるため、
いい加減なデータだと、
術後に良い結果が出ない可能性もあります。

 

適応検査は非常に重要で、
手術結果に大きく影響します。

 

適応検査に使う検査機器も
年々進化しています。

 

できるだけ、最新の検査機器を
置いている病院で検査を受けましょう。

 

また、レーシック手術を受ける時には、
使用する医療機器が何であるかを
確認することも非常に重要です。

 

どんな医療機器が導入されているかは、
各病院のホームページなどで確認できます。

 

レーシック手術は使用する医療機器によって、
術後の見え方に大きな差が出ます。

 

また、最新の医療機器ほど
手術後に目の不具合が出にくく、
合併症にかかるリスクも低くなります。

 

安心してレーシック手術を受けるためには、
最新の医療機器が導入されているか、
確認しておきましょう。

 

また、厚生労働省やアメリカのFDAによって
承認されている医療機器があるかも確認しましょう。

 

レーシック手術に使われる医療機器は、
年々進歩しています。

 

それにより術後にトラブルが起こる可能性も
低くなっています。

 

性能が高い医療機器を使うことで、
医師の技術不足による
トラブルも減っています。

 

古くて精度が低い医療機器では、
手術のリスクも高くなります。

 

そして、医療機器の種類によって
再手術率も違ってきます。

 

また、医療機器が複数導入されている病院では、
術式の選択肢も広がります。

 

他の病院ではレーシック手術ができない場合でも、
医療機器が多く導入されている病院では、
手術が可能な場合もあります。

 

高価な医療機器を導入している病院は、
患者のことを第一に考えていると言えます。

 

ですが、最新の医療機器でも症例数が少ない場合は、
本当に安全なのかわかりません。

 

そのため、その医療機器で
どれだけ施術が行われたのかも
確認しておきましょう。

 

また、どんなに最新の医療機器でも
メリットとデメリットが必ずあります。

 

レーシック手術においてどの医療機器が
一番優れているかは一概に言えません。

 

どの医療機器を使うかは医師の考え方次第です。

 

そのため、どんな理由で医療機器を導入したのか、
尋ねてみるといいでしょう。

 

近視や乱視の強さ、角膜の厚み、高次収差量、
瞳孔の大きさなどは個人によって違います。

 

大事なことは適応検査の結果、
どの術式が一番合っているのか医師と十分に相談し、
自分の目の状態に合った医療機器で手術をすることです。

 

 


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